投資用語集

株式、債券、投資信託ほか、投資関連のニュースや記事を理解するために必要となる基本的な用語をわかりやすく解説しています。

目次

株式

株式とは

株式会社が資金を調達するために発行する証券。株主は、企業の経営に関する重要な決定について投票することができ、企業が利益を上げた場合は配当金を受け取ることができます。企業の経営に参加することができます。

小型株

時価総額や流動性が低い株式のこと。発行済み株数が6千万株以下または時価総額700億円以下の物の銘柄を指します。小型株のメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 少額で投資できる
  • 株価が急騰する可能性を秘めている
  • 個人投資家が参加しやすい

一方でデメリットとしては、以下が挙げられます。

  • 売買しづらい
  • 経営が不安定な企業が多い傾向がある
  • 値動きが激しい

割安株・バリュー株

株価が本来の価値よりも低くなっている株のこと。高配当、成長性、安定性などの特徴があります。割安株を見つける方法には、PER、PBRなどの指標を使う方法、業績や市場動向を分析する方法などがあります。

時価総額

発行済み株式数に株価をかけた額で、企業の規模を表します。

単元株

日本には単元株制度があり、1単元=100株とされ、通常は単元ごと(100株単位)でしか売買できません。

単元未満株・ミニ株

100株未満の株式のこと。証券会社によっては単元未満株の取引が可能です。2023年10月時点では以下の9社で単元未満株取引を扱っています。

  • 野村證券
  • SBI証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券
  • auカブコム証券
  • 日興フロッギー
  • 大和コネクト証券
  • PayPay証券
  • SBIネオモバイル証券

BPS(Book-value Per Share):一株当たり純資産

「1株ごとにいくらの純資産を受け取れるか」を示す金額。以下の式で算出します。

BPS = 純資産(簿価) / 発行済株式数

純資産は企業の資産のうち株主が所有します。たとえば 企業が解散した場合、株主に対して保有する株数に応じて会社の資産が分配されます。このため「解散価値」とも呼ばれています。

EPS(Earning Per Share):一株当たり純利益

株主が1株あたりにどれだけの利益を得られるかを示す指標です。以下の式で算出します。

EPS = 当期純利益 / 発行済株式数

全業種の中央値 (目安)は99円です。

PBR(Price Book-value Ratio):株価純資産倍率

PERとともに株価が割安か判断する指標の1つです。以下の式で算出します。

PBR = 株価 / ( 純資産(簿価) / 株式数 )
      または
PBR = 株価 / BPS

PER(Price Earning Ratio):株価収益率

株価が1株当たりの純利益(EPS)の何倍になっているかを示す指標です。以下の式で算出します。

PER = 株価 / ( 当期純利益 / 発行済株式数 )
      または
PER = 株価 / EPS

日本株は平均して15倍前後です。

ROA(Return On Assets):総資本利益率

会社の資産全体に対してどれくらいの利益を生み出せているかを示します。以下の式で算出します。

ROA(%) = 当期純利益(経常利益) / 総資産 × 100

ROE(Return On Equity):自己資本利益率

株主が出した資本がどれだけ効率的に利益をあげているかを示す指標。以下の式で算出します。

ROE(%) = 当期純利益 / 自己資本 × 100

配当

企業が利益の一部を株主に分配する現金のこと。株主は、株式を保有することで配当金を受け取ることができます。配当金を受け取るには、権利確定日の2営業日前までに株を持っている必要があります。配当金は、年に1回から2回のペースで支払われます。

配当性向

企業が当期純利益の中から配当金を支払う割合を示す指標。配当性向(%)は、配当金支払総額÷当期純利益×100で算出します。

株主優待

企業が自社の株を保有する株主に対して商品・サービスなどを提供する日本特有の制度。

株式分割

1株をいくつかに分割を行い発行済み株式総数を増やすこと。分割を行った割合に応じて株価は下がります。株式分割を行う目的には以下のようなものがあります。

  • 流動性を高めるため
  • 上場する市場を変更する準備のため
  • 配当や株主優待の方針を変更するため

自社株買い

企業が一度発行した株式を市場から買い戻すこと。流通する株式が減少し需給が改善され株価の上昇につながります。

テンバガー

購入時の価格から10倍にまで跳ね上がった株のこと。一試合で10塁打を達成することを指す野球用語が由来で、米国の投資家ピーター・リンチ氏が著書で使用したのが始まりです。

債券

債券とは

資金を借り入れする際に発行される有価証券。借用証書でもあります。 

社債

企業が資金調達を目的として、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行する債券 。

国債

国が発行する債券。国家として、社会保障の整備や各種インフラ整備などには税金を充てるのが一般的です。 しかし、それらの財政支出が税収入で賄えなくなると、国は国債を発行して投資家からお金を募ります。国債を購入した投資家は、満期まで国債を保有しておくことで最初期に投資した「元本」と「利子」を債務者である国から受け取れます。

転換社債

株式に転換できる権利の付いた社債。正式には転換社債型新株予約権付社債と呼ばれます。発行時に決められた値段(転換価額)で株式に転換することができる債券であり、株式に転換するか、株式に転換せずに利金や償還金を受け取るかを選択できます。 転換社債は、一定の条件(転換価格や転換期間など)を満たす場合に、株式に転換することができます。

新発債・募集債

新規に発行される債券。

既発債

既にマーケットに流通している債券で、発行日以降の債券のこと。種類が豊富で、円建て既発債券と外貨建て既発債券があります。

割引債

利息に相当する金額を額面額から差し引いて発行する債券。

仕組債

一般的な債券にはみられないような特別な「仕組み」をもつ債券。この「仕組み」とは、スワップやオプションなどのデリバティブを利用することにより、投資家や発行者のニーズに合うキャッシュフローを生み出す構造を指します。

投資信託とは

多数の投資家から集めたお金を一つにまとめ、そのお金を投資家の代わりにプロの専門家が運用する金融商品。運用によって得られた収益は、投資信託の値段にあたる「基準価額」や「分配金」に反映され、それらによって投資家は収益を得ることができます。

アクティブファンド

ファンドマネージャー(運用担当者)が、株式や債券、その他金融商品の銘柄の選定や保有割合を決定し運用する投資信託。市場平均以上の利回りを追求したり、市場平均以下にリスクを抑制することなどを目標として運用されます。ファンドマネージャーは、企業への直接取材など、様々な調査・分析を行った上でファンドへの組入銘柄を決定します。

インデックスファンド(パッシブファンド)

株価指数や債券、不動産などの経済指標に連動するように作られた投資信託。 インデックスファンドは、指標に採用されている銘柄群と同じ構成や比率で運用されるため、市場の動きに沿った値動きをします。このため、市場平均の利回りが期待できますが、市場を大きく上回るリターンは得られません。アクティブファンドに対して、パッシブファンドとも呼ばれます。

ファンド・オブ・ファンズ

投資信託会社が複数の投資信託を適切に組み合わせて、一つの投資信託に取りまとめたもの。通常の投資信託が直接証券市場などで運用するのに対し、複数の投資信託に投資し、成果を投資家に還元します。運用会社に銘柄選びを任せるのではなく、「ファンド選び」を任せていると言えます。

バランス型ファンド

国内外の株式、債券、REIT(不動産投資信託)などに分散投資する投資信託。1つのファンドで投資対象や地域が分散されており、単一資産のファンドと比較すると、分散効果によりリスクが低減されるため、リスクあたりのリターン(投資効率)が高まるというメリットがあります。また、定期的にリバランス(銘柄入れ替え)を行うファンドが多いため、資産配分が当初の想定から大きく外れることがありません。

ETF

証券取引所に上場している投資信託。ETFは非上場の投資信託と比べ信託報酬が低く設定されているものが多いです。また、非上場の投資信託は1日1回算出される基準価額にて取引されますが、ETFは上場株式同様にリアルタイムで変動する市場価格で取引されます。

REIT(Real Estate Investment Trust)

投資家から集めた資金を主として不動産に投資する投資信託。投資対象の不動産で得られる収益(賃料収入、売却益)を原資として投資家に分配しています。

ロード/ノーロード

投資信託の購入時にかかる手数料をロード(load)と呼びます。ノーロード(no load)は購入時に手数料がかからない投資信託をさします。

信託報酬

投資信託にかかる手数料の一つで、投資家が保有期間中に負担するコストです。投資信託の運用会社が、運用に必要な費用を賄うために設定されます。

信託財産留保額

投資信託の途中解約の際に発生する費用。この費用は、基準価額に対して一定の割合で解約代金から差し引かれ、信託財産中に留保されます。信託財産留保額は、ファンドの運用の安定性や受益者の公平性を保つために設定されています。

ファンドマネージャー

金融資産を運用する専門家で、投資家から集めた資金のファンドの運用を行う人。投資信託会社や投資顧問会社、信託銀行、保険会社などに所属しています。

ファンドアナリスト

専門的な知識を用いて投資信託 (ファンド)の分析や評価を行う専門家。

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この記事を書いた人

東京都在住、会社員、NFTウォッチャー・コレクター

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