ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)ほか、時価総額の大きい主要な仮想通貨 または ユニークな仮想通貨の概要や特徴を解説、時価総額などを比較しています。
時価総額ランキング上位30銘柄(1~10位)
Bitcoin(BTC):ビットコイン
サトシ・ナカモトにより提唱され最初に作られた仮想通貨。2009年1月発行開始、発行上限は2,100万BTC。時価総額は61.2兆円でランキング 1位(2023年2月26日時点)。
Ethereum(ETH):イーサリアム
ヴィタリック・ブテリン提唱のもと、スマートコントラクトを実装したブロックチェーンEthereumが2015年7月に公開されました。ETHはその基軸通貨です。発行上限はなし。時価総額は26.8兆円でランキング 2位(2023年2月26日時点)。
Tether(USDT):テザー
2014年に開発された世界初のステーブルコイン。米ドル(USD)に固定されたペッグ通貨で、1USDTがほぼ1USDになるように作られています。価値の変動が少ないため、多くの仮想通貨取引所で基盤通貨として採用されており、他の仮想通貨取引で利益が出た際、利確をするための交換先通貨として利用されることが多いです。発行上限はなし。時価総額は9.67兆円でランキング3位(2023年2月26日時点)。
Binance Coin(BNB):バイナンスコイン
仮想通貨取引所バイナンスが、BNBチェーン(BSC)の基軸通貨として2017年に発行。BSCを利用したDeFi・DAppsが多数開発されており、ブロックチェーン全体の取引量はイーサリアムに次ぐ存在となっています。発行上限は2億BNB。時価総額は6.54兆円でランキング4位(2023年2月26日現在)。
USD Coin(USDC):ユーエスディーコイン
2018年9月、米サークル社、Coinbaseによって発行された米ドル連動のステーブルコイン。1USDCがほぼ1USDになるように作られています。ERC-20規格に準拠。時価総額は5.81兆円でランキング5位(2023年2月26日現在)。
Ripple(XRP):リップル
米Ripple Incが管理・運営している国際送金・決済に特化した仮想通貨。中央集権型ブロックチェーンRippleNet上で取引されます。2018年9月公開。時価総額は2.63兆円でランキング6位(2023年2月26日現在)。
Cardano(ADA):カルダノ/エイダコイン
2017年9月にローンチしたブロックチェーン「カルダノ」の基軸通貨。カルダノには、2021年9月におこなわれた大型アップデートによって、スマートコントラクト「Plutus(プルータス)」が実装されました。発行上限は450億ADA。時価総額は1.71兆円でランキング7位(2023年2月26日現在)。
Binance USD(BUSD):バイナンスUSドル
バイナンスとパクソス(Paxos)社が提携し、2019年9月にERC-20規格で発行された米ドル連動のステーブルコイン。BNB同様、バイナンスの取引で一部手数料が無料になるなどの優遇があります。発行上限はなし。時価総額は1.52兆円でランキング8位(2023年2月26日現在)。
Polygon(MATIC):ポリゴン
イーサリアムのスケーラビリティ問題(ガス代が高い、取引に時間がかかる)を解消する目的で、イーサリアム上のレイヤー2ソリューションとして2017年に開発されたMATICチェーンの基軸通貨。2021年に名称をPolygonに改めたが、ティッカーシンボルは現在もMATICのまま。発行上限は100億MATIC。時価総額は1.51兆円でランキング9位(2023年2月26日現在)。
Dogecoin(DOGE):ドージコイン
ライトコイン(LTC)のコードをベースとして2013年12月にローンチした通貨。開発者は、ビリー・マークスとジャクソン・パーマー。同年に人気となったインターネット・ミームの「ドージ(Doge)」がモチーフになっている。当時、ビットコイン(BTC)の利用用途が問題視されていたことからジョークとして考案された。
2021年にElon Musk氏がTwitterで投稿したコメントによって一時的に価格が急騰。2023年4月にはTwitterのアイコンが一時的に、青い鳥から柴犬(かぼすちゃん)に変わり、再び急騰している。
発行上限はなし。時価総額は1.47兆円でランキング10位(2023年2月26日現在)。
時価総額ランキング上位30銘柄(11~20位)
Solana(SOL):ソラナ
2020年3月にローンチされた同名のブロックチェーンの基軸通貨。Solanaチェーンはイーサリアム同様DAppsのプラットフォームでありながら、プルーフ・オブ・ステーク(PoS)、プルーフ・オブ・ヒストリー(PoH)、タワーBFTの3つのコンセンサスアルゴリズムを併用することで高速な取引を実現しています。発行上限は5億2,642万SOL。時価総額は1.17兆円でランキング11位(2023年2月26日現在)。
Polkadot(DOT):ポルカドット
2020年5月スイスの財団「Web3 Foundation」によって公開。異なる仮想通貨同士のネットワークを繋げることを目標としているブロックチェーンプロジェクトであり、その基軸通貨がDOTです。発行上限は10億7千万DOT。時価総額は1.05兆円でランキング12位(2023年2月26日現在)。
Shiba Inu(SHIB):柴犬コイン
ドージコインに影響を受けたミームコインとして、「Ryoshi」と呼ばれる匿名の人物により2020年8月にローンチ。その後、2021年Elon Musk氏のドージコインに関するツイートをきっかけに約50万倍に高騰、7月にDEX(分散型取引所)であるShibaSwapがローンチ、2022年にはメタバースShibaverseが開発されるなど、活発な動きを見せています。時価総額は9,368億円でランキング13位(2023年2月26日時点)。
Litecoin(LTC):ライトコイン
元Google社員のCharlie Lee氏によりビットコインの欠点を補う形で開発され、2011年10月に公開されました。ビットコインの次に古い歴史をもち、ビットコインのデジタルゴールドに対してデジタルシルバーと言われることもあります。発行上限は8,400万LTC。時価総額は9,250億円でランキング14位(2023年2月26日時点)。
TRON(TRX):トロン
Justin Sun氏が設立したTRON財団(TRON Foundation Limited)によって2017年8月に発行開始された仮想通貨。Delegated Proof-of-Stake(DPoS)コンセンサスアルゴリズムを採用しており、毎秒2,000件の取引処理が可能です。
TRONプラットフォームでは、クリエイターが映像・音楽などのコンテンツを自由に配信可能であり、トロンが投げ銭のように使用されています。ユーザーが自由にコンテンツへの対価を支払うことができるため、クリエイターが広告収入に頼る必要がありません。発行上限は1,000億TRX。時価総額は8,561億円でランキング15位(2023年2月26日時点)。
Avalanche(AVAX):アバランチ
2020年9月にローンチした同名のブロックチェーンの基軸通貨。AvalancheチェーンはDeFiに特化したチェーンとされ、Avalancheコンセンサスと呼ぶ独自のアルゴリズムにより毎秒4,500件ものトランザクションを処理できます。発行上限は7億2千万AVAX。時価総額は7,772億円でランキング16位(2023年2月26日時点)。
DAI(DAI):ダイ
米ドルにペッグしたステーブルコインで、仮想通貨を担保にしています。ERC-20規格に準拠。
ステーブルコインのなかでも、テザー(USDT)や、USDコイン(USDC)とは異なり、非中央集権型です。MakerDAOにより運営されるDeFiプラットフォーム「Oasis.app」に担保となる仮想通貨を預け入れることで、個人で発行できます。
時価総額は7,117億円でランキング17位(2023年2月27日現在)。
Uniswap(UNI):ユニスワップ
Uniswapは、2018年11月にEthereum上に構築されたDEX(分散型金融システム)であり、UNIはその基軸通貨です。発行上限は10億UNI。時価総額は6,799億円でランキング18位(2023年2月26日時点)。
Wrapped Bitcoin(WBTC):ラップドビットコイン
Bitcoin(BTC)をトークン化し、Ethereum上で利用できるようにしたERC-20規格準拠の通貨。WBTCはBitcoinと1:1でペグされています。BTCの価値を持ちながら、DEXを始めとするEthereum上のDeFiを直接利用できます。2019年1月ローンチ。時価総額は5,625億円でランキング19位(2023年2月27日現在)。
Chainlink(LINK):チェーンリンク
Chainlinkは、ブロックチェーンと現実世界のデータを接続することを目的とした分散型オラクルネットワークであり、LINKはそのネイティブトークンです。2017年9月にICOを実施し発行上限である10億LINKを供給。時価総額は5,180億円でランキング20位(2023年2月27日現在)。
時価総額ランキング上位30銘柄(21~30位)
Cosmos(ATOM):コスモス/アトム
Cosmosは、異なるブロックチェーン間の相互通信を可能とするInterblockchain通信プロトコルを持つブロックチェーンで、ATOMはそのネイティブトークンです。発行上限は260,906,513ATOM。時価総額は5,062億円でランキング21位(2023年2月27日現在)。
UNUS SED LEO(LEO):ユナス・セド・レオ
仮想通貨取引所Bitfinex(ビットフィネックス)やTether(テザー)の親会社iFinex社が発行した独自トークン。Tetherの資金調達を目的としたIEOで発行されました。発行上限の10億LEOは短期間で完売、資金調達完了後はBitfinexなどの取引所で手数料の割引を受けるためのユーティリティトークンとして流通しています。時価総額は4,328億円でランキング22位(2023年2月27日現在)。
OKB(OKB):オーケービー
OK Blockchain財団とマルタの仮想通貨取引所OKExによってリリースされた仮想通貨。OKBはOKExのユーティリティ・トークンとして機能します。時価総額は4,324億円でランキング23位(2023年2月27日現在)。
Ethereum Classic(ETC):イーサクラシック
「The DAO事件」を契機に、2016年7月20日イーサリアムからハードフォークされた仮想通貨。発行上限はなし。時価総額は4,040億円でランキング24位(2023年2月26日時点)。
Toncoin(TON):トンコイン
TONは「The Open Network」の略。元々はTelegram(テレグラム)が開発を始めたものですが、現在は分散型のプロジェクトとして開発が継続しています。TONのブロックチェーン上には、ウォレットアドレスをドメイン化するDNS(ドメインネームサービス)、分散型ストレージ、匿名送金サービス、決済サービスなど様々なDAppsが展開されています。
発行上限は50億TON。時価総額は4,014億円でランキング25位(2023年2月27日現在)。
Monero(XMR):モネロ
Moneroは、取引を個人的に、匿名で実行できるようにすることを目標として、2014年にローンチされました。ブロックチェーンは一般的には匿名性が高いと考えられていますが、支払いを追跡して元のソースに戻すのは簡単です。一方、XMRは、高度な暗号化技術を使用して送信者と受信者の身元を保護できるように設計されています。時価総額は3,730億円でランキング26位(2023年2月27日現在)。
Filecoin(FIL):ファイルコイン
Filecoinは「人類にとって最も重要な情報を保存する」ことを目的とした分散型ストレージシステムであり、FILはその基軸通貨です。2014年にIPFSのインセンティブ層として発表されました。2017年に最初のICOを実施後、2020年10月にFilecoinメインネットをローンチ。Filecoinメインネットのコンセンサスアルゴリズムには、プルーフオブレプリケーション と プルーフオブスペースタイム が用いられています。時価総額は3,661億円でランキング27位(2023年2月26日時点)。
Bitcoin Cash(BCH):ビットコインキャッシュ
ビットコインから派生した仮想通貨。ビットコインのスケーラビリティ問題を解決するため2017年8月にハードフォークされました。発行上限は2,100万BCH。時価総額は3,530億円でランキング28位(2023年2月26日時点)。
Lido DAO(LDO):リドダオ
Lidoは、2020年12月にリキッドステーキングサービスをリリース、2021年1月に仮想通貨のLido DAO(LDO)を発行しています。LidoにETHを預けると、1:1の比率でLido Staked ETH(stETH)が発行されます。Lidoからステーキング報酬を獲得しながら、Lido Staked ETH(stETH)を別のDEXに預けることで運用効率を上げることができます。
発行上限は10億LDO。時価総額は3,569億円でランキング29位(2023年2月27日現在)。
Stellar Lumens(XLM):ステラ・ルーメン
非営利団体Stellar Development Foundation(ステラ財団)が開発・運営している中央集権型の仮想通貨。リップル開発者が中心となっており、個人間送金をスムーズに行うことを目的に2014年7月に公開されました。高速で低コストな国際送金を実現させる「ブリッジ通貨」でもあります。発行上限は1,000億XLM+年1%増加。時価総額は3,171億円でランキング30位(2023年2月26日時点)。
AI関連銘柄
CryptoGPT(GPT):クリプトジーピーティー
ZKロールアップを採用するイーサリアムL2のネイティブトークン。データの収集・暗号化・転送を行うData-to-AIエンジンを開発中であり、ユーザーはデータを提供する対価としてGPTトークンが得られる予定です。
フィットネス、出会い系、ゲーム、教育などのユーザーデータを所有・収益化するためのモジュールも開発中で、2023年第3四半期には所有者の活動データを保存するNFTを備えたメインネットがローンチされる計画となっています。
発行上限は3,000,000,000 GPT。価総額は16.8億円でランキング2,643位(2023年4月17日時点)。
DeepBrain Chain(DBC)
ブロックチェーン技術に基づく分散型高性能コンピューティングネットワーク(ニューラルネットワーク)を構築し、5G+AI時代の最重要インフラとなることをビジョンとして、2017年11月に設立されました。
ユニークな銘柄
Cronos(CRO):クロノス
Crypto.com社が発行している仮想通貨。以前はCrypto.com Coinという名称でしたが2022年2月に名称を変更しました。Crypto.com社の決済、取引、金融サービスを利用するユーザーにユーティリティを提供することに焦点をあてています。時価総額は2,745億円でランキング32位(2023年2月26日現在)。
ApeCoin(APE):エイプコイン
ApeCoin DAOにより2022年3月にローンチされました。BAYC、MAYCのガバナンストークンとして利用されるほか、Othersideの土地Otherdeedの決済通貨として使用されています。Yuga Labsが直接発行・運営しているわけではないですが、Yuga Labsと非常に関係の深い通貨となっています。発行上限は10億APE。時価総額は1,928億円でランキング38位(2023年3月12日現在)。
NEM(XEM):ネム/ジム
NEMは「New Economy Movement」の略称。EigenTrustと呼ばれるセキュリティの仕組みを改良したものを採用しており、暗号資産(仮想通貨)の中でもセキュリティが強固となっています。2015年3月ローンチ。発行上限は89億9,999万9,999XEM。時価総額約621億円(2023年3月2日現在)。
Aster(ASTR):アスター
STAKE TECHNOLOGIES PTE. LTD.(本社シンガポール)が開発するパブリックブロックチェーンAstar Networkのネイティブトークン。Astar Networkは、異なるブロックチェーンを接続するポルカドットにスマートコントラクト機能を提供しています。2022年1月ローンチ。時価総額約359億円でランキング130位(2023年3月現在)。
Cult DAO(CULT):カルトダオ
世界中の将来性のある分散型テクノロジーへ資金提供するための投資プラットフォームとして2022年1月にローンチされました。国家と中央銀行の破綻を加速させることを目的して開発されています。発行上限は6兆6666億6666万6666 CULT。時価総額約53億円(2023年3月2日現在)。
Monacoin(MONA):モナコイン
日本の掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」で有名なアスキーアート「モナー」をモチーフにして、Mr.Watanabeにより2013年12月に誕生した国内初の仮想通貨。NFTプラットフォームMonapartyで発行されたNFTの売買、SNSや掲示板での投げ銭などに用いられています。発行上限は105,120,000 MONA。時価総額約46億円(2023年3月2日現在)。
Gamium(GMM)
Gamiumは2021年9月にバルセロナ出身の11人の起業家によって設立されました。チェーン、アプリケーション、メタバースなど、Web2とWeb3全体で相互運用可能なデジタルID および 関連するアプリケーションを提供するとしています。発行上限500億GMM。時価総額約31億円(2023年3月2日現在)。
Braintrust(BTRST)
Braintrustは、労働者と企業をマッチングさせて仕事を紹介するサービスであり、BTRSTはそのガバナンストークンです。以下の3者によってサービスが成り立っています。
- タレント:仕事を受注したいフリーランス
- コネクター:フリーランスと企業をつなぐ紹介者
- クライアント:仕事を発注したい企業
発行上限は2億5,000万BTRST。時価総額約154億円でランキング241位(2023年3月現在)。
Oasys(OAS)
「Blockchain for The Games」をコンセプトにゲーム系IP(知的財産)ホルダーとゲーマー向けに構築されたゲーム特化型ブロックチェーン。Oasysの初期バリデーター(承認者)には、スクウェア・エニックス、セガ、バンダイナムコ研究所、GREEなど国内最大手のゲーム企業やbitFlyerやAsterなどWeb3.0関連企業を中心に21社が提携・参画しています。時価総額データなし。発行上限は10,000,000,000 OAS。
Zipangcoin(ZPG):ジパングコイン
三井物産株式会社の100%子会社である三井物産デジタルコモディティーズが発行。インフレヘッジ機能を持たせるため、金価格に連動することを目指しています。
SpaceChain(SPC):スペースチェーン
トランザクションの署名に3つの秘密鍵のうち2つを必要とするマルチシグを採用し、さらにそのうちの1つの署名を「衛星ノード」から行うすることによってセキュリティを強化することを目指しています。2020年8月18日、国際宇宙ステーション(ISS)に設置したブロックチェーンハードウェアを用いて、宇宙空間で初めてのマルチシグトランザクション署名を成功させました。
時価総額約5.82億円でランキング1,023位(2023年4月現在)。
DCJPY
日本国内において、80以上の企業や銀行、自治体、団体が参加する企業連合「デジタル通貨フォーラム」が2022年以内に発行することを目標としているデジタル通貨の仮称。発行・送金・償却などデジタル通貨の管理を行う「共通領域」と、アプリ・サービスなどをはじめとしたさまざまな商取引が行える「付加領域」の二層構造を持っています。日本円を裏付け資産とするステーブルコインとして設計されており、民間銀行が債務として発行することを前提としています。
JPYC
JPYC株式会社が発行するERC-20準拠のステーブルコイン。メタマスクなどの暗号資産ウォレットやパブリックブロックチェーン上で日本円建ステーブルコインとして利用されていますが、資金決済法上は暗号資産ではなく自家型前払式支払手段に相当します。JPYCを日本円に換金することはできません。
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